当院の検査・健診
Examinations / Checkupsピロリ菌検査・除菌治療
ピロリ菌の感染は、決して珍しいことではありません。しかし、そのまま放置してしまうと、将来的に胃潰瘍や胃がんを引き起こす重大なリスクとなります。除菌は決してゴールではありません。一生涯にわたって胃の健康を守るための、大切な「スタート」です。専門医による精密な検査と温かいサポートで、皆様の不安を安心に変えていきます。
ピロリ菌とは?
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、人間の胃の粘膜に棲みつく細菌です。通常の菌は胃酸で死滅してしまいますが、ピロリ菌は周囲の酸を中和する特殊な能力を持っており、幼少期に感染すると、多くの場合そのまま胃に定着し続けます。
ピロリ菌が胃の中に存在し続けると、胃粘膜で慢性的な炎症が起こり、「萎縮性胃炎」へと進行します。この萎縮性胃炎は、胃がんを引き起こす大きな原因となることが分かっており、ピロリ菌に感染している方は、感染していない方に比べて胃がんを発症するリスクが10倍以上高まるとされています。
また、ピロリ菌は親から子へ口移しなどを通じて感染する可能性があるため、次世代のお子様やお孫様への感染を防ぐという意味でも、ご自身が早めに検査・除菌を行うことが非常に重要です。
当院のピロリ菌検査・除菌の特徴
当院は「日本消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医」が、検査から診断、治療、その後のフォローアップまでを一貫して担当します。
国立がん研究センター東病院等で培った豊富な臨床経験と高度な内視鏡技術を活かし、ピロリ菌感染が引き起こす微細な胃粘膜の変化や、早期胃がんのリスクを的確に見極めます。当院では「ただ薬を出して菌を消せば終わり」とは決して考えません。患者様を大切な家族と想い、現在の胃の健康状態を正しく評価した上で、お一人おひとりのライフスタイルに合わせた最適な治療計画をご提案いたします。
ピロリ菌の検査方法
ピロリ菌の検査は、大きく分けて「胃カメラを使用する検査」と「使用しない検査」があります。保険適用でピロリ菌の検査・治療を受けるためには、まず胃カメラで「胃炎」などの診断を受ける必要があります。当院では、患者様のご状態に合わせて以下の検査を組み合わせて実施します。
胃カメラによる検査
胃の粘膜を直接観察し、疑わしい組織の一部を採取してピロリ菌の有無を調べます。当院では、患者様の苦痛や恐怖心を最小限に抑えるため、鎮静剤を使用した内視鏡や、吐き気を感じにくい経鼻内視鏡(鼻からのカメラ)、高画質な経口内視鏡をご用意しています。眠っている間に、あるいはリラックスした状態で、専門医が安全かつ精密に検査を行います。

呼気検査(尿素呼気試験)
検査用のお薬を飲み、吐き出した息(呼気)を集めて調べる精度の高い検査です。主に除菌が成功したかどうかの判定に用います。
血液検査・尿中抗体検査
血液中の抗体や、尿に含まれるピロリ菌の反応を調べる検査です。当院では血液検査を通じて、ピロリ菌だけでなく、アレルギーの有無や炎症反応、さらには生活習慣病の数値なども同時に測定し、全身の健康状態を迅速に把握します。

除菌治療の流れと注意点
ピロリ菌が見つかった場合、以下の流れで除菌治療を進めます。
- step01お薬の服用(1週間)
- 2種類の抗生物質と、胃酸を抑えるお薬の計3種類を、朝と夕の1日2回、7日間続けて服用していただきます。これで約80〜90%の方が1回目の除菌に成功します。
- step02副作用への丁寧なフォロー
- お薬を飲んでいる期間中、便がゆるくなったり、味覚が変わったりすることがあります。「仕事中に下痢になったらどうしよう」といった不安や、患者様の生活リズムに合わせた飲み方の工夫など、事前の丁寧なアドバイスを行います。万が一、発疹やかゆみ、息苦しさなどのアレルギー反応、頭痛やめまい等が出た場合は、すぐにお薬を中止してご連絡いただける安全管理体制を整えています。
- step03除菌の判定検査
- お薬の服用が終わってから「4週間以上」経過した後に、呼気検査などで除菌が成功したかを確認します。もし1回目で失敗した場合は、お薬の種類を変えて2回目の除菌治療(保険適用)を行います。
除菌後のアフターフォロー
除菌に成功すると、胃の炎症が抑えられ、胃潰瘍などの再発を防ぐことができます。しかし、「ピロリ菌がいなくなれば、絶対に胃がんにならない」わけではありません。
菌が消えても、過去の感染によってダメージを受けた胃粘膜(前がん状態)は完全には元に戻らず、胃がんのリスクはゼロにはならないのです。だからこそ、除菌治療はゴールではなく、一生涯の胃がん予防の「スタート」にすぎません。
当院では、除菌成功後も患者様を家族のように見守り続けます。1年に1回の定期的な胃カメラ検査での経過観察をはじめ、必要に応じてエコー検査(腹部:肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、膀胱や、心臓、甲状腺、頸部血管)、レントゲン、心電図や24時間ホルター心電図、尿検査などを組み合わせます。また、睡眠時無呼吸検査や呼気NO検査なども交え、胃だけでなく全身の「大きな病気を未然に防ぐ」サポートを行います。
「ずっと健康でいてほしい」。その想いを胸に、充実した検査体制であなたとご家族の健康をお守りします。胃の不調やピロリ菌への不安がある方は、どうぞ安心して当院へご相談ください。
よくあるご質問(FAQ)
ピロリ菌検査・除菌治療についてよくいただくご質問にお答えします。ここに掲載のないご質問やご不安については、お気軽にお電話・Web予約からご相談ください。
Q. ピロリ菌の検査方法は?
A. 大きく分けて「胃カメラを使用する検査」と「使用しない検査」があります。保険適用でピロリ菌の検査・治療を受けるためには、まず胃カメラで「胃炎」などの診断を受ける必要があります。当院では患者様のご状態に合わせて、胃カメラ検査・呼気検査(尿素呼気試験)・血液検査・尿中抗体検査を組み合わせて実施します。
Q. 除菌治療の流れと期間は?
A. 【Step1】お薬の服用(1週間):2種類の抗生物質と胃酸を抑えるお薬の計3種類を、朝と夕の1日2回、7日間続けて服用
【Step2】副作用への丁寧なフォロー
【Step3】除菌の判定検査:服用が終わってから「4週間以上」経過した後に、呼気検査などで除菌の成否を確認します。
Q. 1回目の除菌成功率はどれくらい?
A. 1回目の除菌で約80〜90%の方が成功されます。
Q. 1回目で除菌できなかった場合は?
A. もし1回目で失敗した場合は、お薬の種類を変えて2回目の除菌治療(保険適用)を行います。
Q. 除菌中の副作用にはどんなものがありますか?
A. お薬を飲んでいる期間中、便がゆるくなったり、味覚が変わったりすることがあります。万が一、発疹やかゆみ、息苦しさなどのアレルギー反応、頭痛やめまい等が出た場合は、すぐにお薬を中止してご連絡ください。安全管理体制を整えています。
Q. ピロリ菌に感染しているとどんなリスクがありますか?
A. 感染している方は、感染していない方に比べて胃がんを発症するリスクが10倍以上高まるとされています。また、ピロリ菌は親から子へ口移しなどを通じて感染する可能性があるため、次世代のお子様やお孫様への感染を防ぐという意味でも、ご自身が早めに検査・除菌を行うことが非常に重要です。
Q. 除菌に成功すれば、もう胃がんにならないですか?
A. 「ピロリ菌がいなくなれば、絶対に胃がんにならない」わけではありません。菌が消えても、過去の感染によってダメージを受けた胃粘膜(前がん状態)は完全には元に戻らず、胃がんのリスクはゼロにはなりません。だからこそ、除菌治療はゴールではなく、一生涯の胃がん予防の「スタート」にすぎません。当院では除菌成功後も1年に1回の定期的な胃カメラ検査での経過観察を行います。