疾患

Diseases

甲状腺疾患

甲状腺疾患について

甲状腺は全身の代謝を調整するホルモンを分泌する器官です。ホルモンが過剰になる「甲状腺機能亢進症」や、不足する「甲状腺機能低下症」、甲状腺の腫れなどがあります。20〜50代の女性に多く、更年期障害などと似て見過ごされがちです。しかし、激しい動悸や急激な体重減少、ひどいむくみなどの症状がある場合は、体に大きな負担がかかっているサインです。放置せず、早めの受診で適切な治療を始めることが大切です。なお当院では、月・火・木(午後)・金曜日、および第3土曜日に初診を承っております。

甲状腺疾患の症状について

甲状腺ホルモンのバランスが崩れることで、全身に様々な不調が現れます。当院でよくご相談いただく症状は以下の通りです。その他に関しても気になる症状があれば、お気軽にご相談してください。

  • 胸がドキドキする・脈が飛ぶ(動悸・不整脈)
  • 食べているのに痩せる
  • 顔や手足のむくみ(浮腫)が気になる
  • 発熱・微熱が続く
  • めまいがする・立ちくらみが頻繁に起きる
  • 下痢が止まらない・お腹が緩い
  • 便秘が続く・便が出にくい

甲状腺疾患の診断と検査について

エコー検査

超音波を首の表面に当てて、甲状腺の大きさや全体の腫れの有無、内部の血流の状態を詳しく観察します。また、甲状腺の中にしこり(腫瘍)が存在しないか、しこりがある場合はその大きさや形状、性質などを視覚的に確認します。痛みや被ばくの心配がなく、体への負担が非常に少ない安全な検査です。

血液検査

採血を行い、体内の炎症反応などの数値を測定します。甲状腺疾患の多くは自分自身の体を免疫が攻撃してしまう自己免疫の異常によって起こるため、全身の炎症状態を把握することが重要です。また、甲状腺の異常に伴って引き起こされることのある他の生活習慣病関連の数値異常がないかどうかも併せて確認します。

心電図

甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、心臓の働きが活発になりすぎて心臓に大きな負担がかかることがあります。その結果として生じる動悸や脈が飛ぶといった症状の原因を調べるため、心臓の筋肉を動かす電気信号の波形を記録し、不整脈の有無や心臓の状態を的確に把握します。

甲状腺疾患の治療法について

薬物療法

甲状腺の病気に対する治療は、お薬によるコントロールが基本となります。甲状腺ホルモンが過剰に作られている亢進症の場合は、ホルモンの働きや合成を抑えるお薬を服用していただきます。逆に、ホルモンが不足している低下症の場合は、足りない甲状腺ホルモンをお薬で補います。症状の改善を実感するまでには一定の期間が必要となることが多く、自己判断で服用を中止すると再発のリスクが高まります。定期的な通院での経過観察を継続し、お一人おひとりの状態に合わせてお薬の量を細かく調整しながら、長く付き合っていくことが大切です。

甲状腺疾患の予防について

バセドウ病や橋本病といった代表的な甲状腺疾患の多くは、自身の免疫システムが関係しているため、確実な予防法は現在のところ見つかっていません。しかし、日常生活における過度な疲労や強い精神的ストレス、睡眠不足、不規則な生活習慣などは、免疫機能のバランスを崩し、発症の引き金となったり、症状を悪化させたりする要因になると考えられています。そのため、日頃から十分な睡眠と休養をとり、ストレスを上手に発散できる環境を整えることが大切です。また、海藻類などに含まれるヨウ素の過剰摂取が一部の疾患に影響することもあるため、バランスの良い食生活を意識しましょう。