疾患

Diseases

倦怠感・易疲労感

倦怠感・易疲労感について

倦怠感とは「体がだるくて重い」「何もする気が起きない」といった感覚であり、易疲労感は「普段より疲れやすい」「少し動いただけで息が上がる」といった状態を指します。これらは肉体的・精神的なストレスによって日常的に誰でも経験するものですが、十分な休息や睡眠をとっても回復しない場合や、長期間にわたって症状が続く場合は注意が必要です。その背景には、貧血、甲状腺疾患、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群、あるいは心臓や呼吸器の病気など、様々な疾患が隠れている可能性があります。単なる疲れだと自己判断して放置せず、医療機関で原因を特定し、適切なアプローチを行うことが健康維持において非常に大切です。

倦怠感・易疲労感の症状について

当院でよくご相談いただく症状は以下の通りです。その他に関しても気になる症状があれば、お気軽にご相談してください。

  • しっかり寝ても疲れが取れない・熟睡感がない
  • 動くと息切れがする・階段の上り下りがつらい
  • めまいがする・立ちくらみが頻繁に起きる
  • 頭痛がする・頭が重い
  • 顔や手足のむくみ(浮腫)が気になる
  • 発熱・微熱が続く
  • 日中の強い眠気・会議中や運転中に居眠りをしてしまう
  • 家族にいびきがうるさい・呼吸が止まっていると言われた

倦怠感・易疲労感の診断と検査について

血液検査

アレルギー、炎症反応、生活習慣病数値の測定などを行います。貧血の有無をはじめ、肝機能や腎機能の低下、甲状腺ホルモンの分泌異常などがないかを詳細に調べます。倦怠感の原因となる隠れた全身性の疾患を発見するための、非常に重要で基本となる検査です。

尿検査

尿に含まれる糖やタンパク、潜血などを調べることで、糖尿病や腎疾患などが隠れていないかを確認します。これらの病気は初期段階で自覚症状が乏しいため、簡便な検査で体内の異常を早期に発見し、だるさの原因を探ります。

エコー検査

超音波を用いて、腹部(肝、胆のう、膵臓、腎臓、膀胱)や甲状腺、心臓、頸部血管などに異常がないかを画像で直接確認します。臓器の腫れや形態の異常、血流の滞りなどを観察し、疲労感の原因を物理的な側面から詳細に評価します。

心電図

心臓の電気的な動きを波形として記録し、不整脈や虚血性心疾患などの異常がないかを確認します。心機能の低下が全身への十分な血液供給を妨げ、だるさや疲れやすさを引き起こしているケースを見極めます。

レントゲン

胸部の状態などをX線で撮影し、肺や心臓に異常な影や拡大がないかを確認します。呼吸器疾患や心不全などが原因で全身に酸素が十分に行き渡らず、疲れやすくなっている可能性を視覚的に調べます。

睡眠時無呼吸検査

ご自宅で睡眠中の呼吸状態や血中の酸素飽和度を測定し、睡眠時無呼吸症候群の有無を調べます。質の低い睡眠が慢性的な倦怠感や日中の強い眠気を引き起こしている場合に、原因を特定するための有効な検査です。

倦怠感・易疲労感の治療法について

薬物療法

検査によって明らかになった原因疾患に合わせて、最適なお薬を処方します。貧血に対する鉄剤の投与、甲状腺機能の異常を整えるホルモン補充、生活習慣病の数値をコントロールする内服薬などを用います。また、原因がはっきりしない場合でも、体質改善や症状の緩和を目的として漢方薬などを処方することがあり、患者様一人ひとりの状態に応じた網羅的で効果的な治療を行います。

CPAP(シーパップ)療法

睡眠時無呼吸検査により、睡眠時無呼吸症候群が倦怠感の主な原因であると診断された場合に導入する治療法です。就寝時に専用のマスクを装着し、気道に適切な圧力の空気を送り込むことで睡眠中の無呼吸を防ぎ、睡眠の質を根本から改善させます。

生活習慣の改善指導

特定の疾患が見つからない場合や、生活習慣病が原因の場合に行います。栄養バランスのとれた食事のアドバイス、無理のない適度な運動の推奨、良質な睡眠環境の整え方など、日々の生活習慣を総合的に見直すことで、体質改善と疲労回復を目指します。

倦怠感・易疲労感の予防について

慢性的な倦怠感や易疲労感を予防するためには、規則正しい生活リズムを確立し、自律神経のバランスを整えることが最も重要です。毎日の食事は栄養バランスを意識し、ウォーキングなどの適度な運動を習慣化して基礎体力を維持しましょう。また、自分なりのリフレッシュ方法を見つけてストレスを溜め込まない工夫も大切です。十分な睡眠時間を確保し、それでも疲れが抜けない、体が重いと感じる日が続く場合は、無理をせずに早めに医療機関へご相談ください。